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プルコギ(불고기)の歴史と家庭で簡単にできる作り方をご紹介します。

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こんにちは。管理者のぶおです。
本日はプルコギ(불고기)についてお話しします。
まずは歴史と最後におすすめのプルコギの作り方をご紹介します。

国の肉料理にプルコギ(불고기)という料理があります。

韓国語で直訳すると、プル=🔥(火)、コギ=🍖(肉)です。

一般的にプルコギとは、牛肉を醤油、砂糖ベースの甘辛タレに漬け込んだものですが、中には豚肉をコチュジャンベースのタレに漬けこんだものもプルコギとメニューで出していることもあります。他の料理でも同じことが言えますが、地域別に味と作り方が異なり、種類が多種多様で人々も区別ができないことがよくあります。

目次

プルコギ(불고기)の歴史

朝鮮半島における焼肉の歴史を大まかに説明します。

大昔、狩猟をしていた頃は、朝鮮半島でも日本でも獣を捕まえて焼いて食べていたでしょう。

まさに、これが焼肉の起源でしょう。

やがて、仏教を信仰するようになり、穀物、野菜中心の食卓へと変化します。

朝鮮半島では13世紀に元(現在のモンゴル)の肉食文化が入り、肉食が復活します。

その後「ソリャミョク(雪夜覓)」と呼ばれる串に刺して焼いて食べるスタイルが流行します。

1877年に書かれたものと推定される調理書『是議全書』には、‘ノビアニ(너비아니)’と呼ばれる牛のヒレやロースを薄く切り包丁で叩いて合わせ調味料に浸けた後、焼き網で焼いて食べる宮廷料理が初めて確認されます。

『是議全書』以降、ノビアニは“肉を薄くおろしてヤンニョムに浸けた後、焼いて食べる肉料理”として、その後に発行された料理本の中で紹介されるようになりました。

1970年代までは、プルコギとノビアニが次から次へと文献に登場したり、消えたりしながら、時には意味さえも異なる説明が見られました。

やがて1980年代以降、ノビアニとプルコギが共に“ヤンニョムに浸けた後、焼いて食べる牛肉”という説明が確認されるようになり、同じ料理として解釈されるようになりました。

プルコギ(불고기)が流行したのは1930年代、テドンガン(대동강)の河の流れが一望できるピョンヤン(平壌)のモランデ (牡丹台)とよばれる丘の松林でした。

1920~30年代、現在の北朝鮮の首都ピョンヤンは工業都市として、朝鮮北部及び満州開発のための前線基地でした。

当時、軍人や労働者などの独身男性が多かったこともあり、ピョンヤンの外食産業は、急速度に発展しました。力の源を肉食と考えた当時の日本軍の政策により、牛肉は最高の人気食材であり外食メニューとなったのです。

このピョンヤンのプルコギが北上して、中国の瀋陽で‘烤肉(カオロウ)’という料理になり、その後、現在の中国の首都北京にも広まりました。

同時期にピョンヤンプルコギは、‘やきにく’という名称で日本に伝わります。

1968年にエバラ食品から‘エバラ焼肉のたれ’が発売され、家庭でも焼肉を食べるようになりました。

さらには、それまで焼いた肉にタレをつけて食べるのが主流でしたが、1979年にモランボンから発売された‘ジャン’によって、生の肉にたれをつけてから焼く‘揉みダレ’が広まるようになり、さらに焼肉が大衆化していきます。

一方、韓国では1950年に勃発した朝鮮戦争によって、朝鮮北部の人々が朝鮮半島の南部に移住した後、ピョンヤン式プルコギ店をソウルで開業して現在でも繁盛しています。

1950年代以降、肉汁と野菜がたっぷり入ったユクスプルコギが主流となりました。この背景にはチョンゴルの影響があるようです。

韓国語でお好みの具材を鍋に入れて煮込んで食べるいわゆる鍋物のことをチョンゴル(전골)と呼びますが、これは宮中で食されていたチョンチョル(煎鐵)という鍋料理を起源としています。

薄くおろしてヤンニョムに浸けて煮込んだユクスプルコギは、肉の等級、部位、さらには冷凍の肉と輸入肉を区別することも容易ではないため、牛肉食の大衆化につながりました。

家庭でも手軽に出来るユクスプルコギの作り方をご紹介いたします。

ユクスプルコギ(つゆだくプルコギ)の作り方

材料

牛肉の細切れ 300g牛脂 1個ごま油 少々と大さじ1
すりゴマ 少々醬油 大さじ1砂糖 大さじ1
すりおろしニンニク 大さじ1みりん 大さじ1万能ネギ 1束
玉ねぎ 1/2個人参 1本

作り方

1 牛肉に調味料を合わせてポリ袋に1時間以上漬け込む。

2 ネギ、タマネギ、ニンジンを薄く切る。

3 フライパンに、ゴマ油を入れ、弱火で玉ねぎを茶色くなるまで炒める。

4 一旦、玉ねぎはフライパンからお皿に移しておく。

5 フライパンに牛脂を中火で熱して、漬け込んだ1を入れて、返しながら肉の色が変わってから、タマネギ、ニンジン、ネギを入れ、蓋をして7分ほど弱火で蒸す。

最後にすりゴマをかけて出来上がり。

以上、プルコギは、焼き網で焼くスタイルと鍋料理のように煮込むスタイルがありますが、両者とも共通しているのは、肉をタレに漬け込んだ後、火を通して食べる料理です。

本日は、プルコギについてお話ししました。
今日の夕飯にプルコギはいかでしょうか。

<参考文献>

박정배,≪음식강산≫,(주)도서출판 한길사,2015.

주영하,≪음식을 공부합니다≫,(주)휴머니스출판그룹 2021.

古文献

≪是議全書≫ (19世紀末の朝鮮料理書)

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