こんにちは。かんしょくキッチン管理者のぶおです。
今回は「明太子」をテーマにお話しします。
日本でも大人気「明太子」。でも、なぜ「明太子」と名前が付いたのかご存じの方は少ないと思います。
「明太子」と言う名称は実は韓国語を由来としています。詳しくご説明します。
明太子名称の由来
日本語 | 韓国語 |
明太子 | 명란젓[ミョンナンジョ] |
「明太」と言えば「明太子」のことを思い出しますが、韓国語で「明太」をハングルで表記すると「명태[ミョンテ]」と発音します。
韓国語で「明太[ミョンテ]」とは、タラ目タラ科に属する日本語でスケトウタラのことです。
スケトウタラの卵を加工して作るので「明太子」と名付けられたのです。
つまり、明太子は韓国語を由来とします。
スケトウタラは、北太平洋に分布しており、朝鮮半島の東側の海域を代表する魚です。
昔、明太[ミョンテ]は、「無泰魚」、「北魚」などの漢字表記が様々な文献の中で確認されています。
19世紀に入り、朝鮮半島東北部に位置する明川[ミョンチョン]に在住の太[テ]氏という人が、大きくて味のいいスケトウタラを釣りあげたことから、
明川の明[ミョン]、苗字の太[テ]を組み合わせて明太[ミョンテ]という名称がつけられ、全国的に知られるようになったとされています。
ちなみにスケトウタラのように、北方の寒い海域で獲れる日本でもおなじみ「ほっけ」を韓国語で「이면수[イミョンス]」といいますが、こちらも「임(林)연수(延壽)[イムヨンス]」という人が釣り上げたことからこのような名称になっています。
「明太」も「ほっけ」も人の名前が由来なんだね。
韓国のスケトウタラ料理
話はスケトウタラに戻しますが、この魚は捨てる部位がない魚とされ、頭や骨などのアラ は、スープのだし、身は鍋物、焼いたり、油で揚げたりして調理されています。
また、スケトウタラのワタの塩辛のことを日本で「チャンジャ」といいますが、韓国語では「창란젓[チャンナンジョ]」といいます。
スケトウタラの卵は白身と共に鍋料理の具材として用いられ、卵が多い鍋料理に「알탕[アルタン]」があります。
スケトウタラは状態によって名称が異なります。
干しても凍らせてない状態を「생태[センテ](生太)」
凍らせた状態を「동태[トンテ] (凍太)」
「생태[センテ]」や「동태[トンテ]」は、一般的に鍋料理の具材に使われています。
乾燥と冷凍させた上質の状態を「황태[ファンテ](黄太)」
豆もやし、春菊、セリなどの葉物野菜と一緒に煮込んだり、醤油、コチュジャン、ゴマ油などの合わせ調味料で焼いたりして調理されています。
稚魚は、「노가리[ノガリ]」といい、焼く、揚げるなどの調理方法でビールのおつまみとして相性が合います。
さらには、干した状態を「[コンテ] (乾太)」または「[プゴ] (北魚)」
明太子・명란젓[ミョンナンジョ]の効能
スケトウタラにはタンパク質、ビタミンA、ゼラチンが豊富に含まれており、視力を保護する効果、肝臓を活性化させる効果があります。
また、アルコール成分を分解する作用するメチオニン、タウリンなどの成分が多く含まれているため、お酒をよく飲む方々は、干したミョンテと豆もやしや大根、ニンニク、ネギ、卵を入れて煮込んだ「북어국[ブゴクk]」が、二日酔いの特効薬、お酒を飲む時のアテとして人気があります。
一方、タラはタラでもマダラのことを韓国語で대구[テグ]といいます。
こちらもミョンテ同様、北太平洋の寒い海域に分布しており、朝鮮半島の特に東側の海を代表する魚です。
主に、揚げ物、煮込み鍋で食されています。テグは、漢字で「大口」と表しますが、マダラの口が大きいことからこのような名称で呼ばれています。
本日は「明太子」についてお話ししました。
コメント
コメント一覧 (4件)
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