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김치[Kimchi]とキムチは違います。|Kimchiの歴史と作り方

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こんにちは。運営者のぶおです。
김치[Kimchi]とキムチは、作り方、食べ方、味、発音すべて別物です。

김치[Kimchi]とは、塩漬けした白菜、大根、ネギなどを粉トウガラシ、ニンニクなどの合わせ調味料で和えた後、数日置いて発酵させた料理です。

材料と調理方法によって多くの種類があります。

かぶちゃん

日本では「キムチ」といいますが、「キムチ」と김치[Kimchi]は、見た目こそ似ていますが、発音、作り方、食べ方、味、すべて異なる料理です。

目次

김치[Kimchi]とキムチ(漬物)の違い

김치[Kimchi]は、塩漬けにした野菜を水で洗い水気を切り、具材と薬味をまぶして漬けます。

粉トウガラシをはじめ、薬味はふんだんに使います。

食べる前に白菜、大根など漬けたものを洗わず、漬け汁ごと味わいます。

漬け汁は他の料理の調味料としても使われます。

一方、キムチ(漬物)は、野菜に塩を振って重石をのせて香辛料は少量、水分を染み出させて漬けます。

漬けて食べる前に野菜を絞ったり、洗ったりしてから食べます。

김치[Kimchi]といえば、白菜にトウガラシやニンニクを使って漬けたものが有名ですが、昔からあるものではありませんでした。

唐辛子、ニンニク、生姜などの薬味は、塩漬けのように塩辛く漬けなくても、長期間腐敗せずに保存することを促進する効果があったのです。

薬味が持つ保存力によって、当時は高価だった塩を少なめに入れても食物がすぐには腐敗しなかったため、用いられるようになりました。

ちなみに、白菜の原産地は中国の揚子江流域と言われていますが、現在の白菜と異なる品種です。長細くて青い葉ですが、中身は、ほぼ空いていた‘非結球白菜’でした。

ところが、14世紀頃中国の浙江省一帯で非結球白菜の中身が半分くらい詰まった品種が改良され、中が半分くらい詰まったという点から‘半結球白菜’とよばれました。これが華北地域の特に山東省一帯に伝わり、山東省で広く栽培されるようになりました。

 18世紀に入り、朝鮮から現在の中国北京を訪問する人が増えて、その際に半結球白菜の種を持ち帰りました。

当初は栽培が上手くいかなかったようですが、栽培に成功した朝鮮の人々は、次第にこの白菜で初冬に大量に白菜を漬けるようになりました。

非結球白菜より半結球白菜の方が量も多く味も良く、ソウル及び開城の人々は、それまでの大根よりも白菜を漬けるようになりました。

白菜が増えた背景には、1882年頃から白菜の栽培が盛んだった中国の山東省出身の人々が、故郷から結球白菜の種を朝鮮の地に持ち込んで栽培したことが大きいようです。

山東省から朝鮮に移民してきた華僑の人々は19世紀中盤から‘半結球白菜’を結球白菜として品種改良に成功しました。

結球白菜とは、白菜の葉や茎がしっかり詰まった現在の白菜のことを指します。

しかし、当時の朝鮮の人々は、この結球白菜を、北方民族の意味を持つ‘胡’という字をつけて‘胡白菜’と呼び、さほど注目していませんでした。

1970年代中盤、韓国で農業に従事する人々は、化学肥料と農薬だけあれば育ち、秋だけでなく春でも出荷できるため、全国の各地では胡白菜をメインで大量に漬けるようになりました。

それに伴い、元々あった非結球の朝鮮白菜の栽培は激減して、市場で見られなくなり、胡白菜という名称もなくなり、胡を外して‘ペチュ(白菜)’と呼ばれるようになりました。

白菜の葉っぱと葉っぱの間に合わせタレをまぶすレシピが生まれたことで、結球白菜の需要が高まり、いつしかキムチといえば、白菜を主材料とした漬物を指すようになったのです。

参考文献

한복진, ≪우리 음식 백가지≫,현암사 1998.

주영하,≪음식을 공부합니다≫,(주)휴머니스출판그룹 2021.

18世紀に、トウガラシやニンニクが食材に使われるようになった要因

トウガラシやニンニクが食材に使われるようになった要因その①

18世紀中頃、朝鮮の社会構造が大きく変動して、客人に対する接待を強化する必要が生まれます。

味、漬けるための甕の数は家門の自慢でした。

現代で例えるなら、土地、家屋、貴金属、高級車、骨董品など、資産、権勢を誇る格好の道具でした。

トウガラシやニンニクが食材に使われるようになった要因その②

18世紀中頃、当時の朝鮮の総人口の7~8%が伝染病で亡くなりました。

赤いトウガラシは邪気を退散させるという迷信によって、人々は伝染病の恐怖から逃れるために、トウガラシの霊力にすがります。

食べるだけでなく、魔除け、厄除けとしても使われていたようです。

<朝鮮半島地域別の김치[Kimchi]の味>

北部:塩、香辛料などの混合率を少なくしてさっぱりした味が特徴。

中部:塩、香辛料を北部より多く用いて、汁が多いものが特徴。

南部:塩辛、香辛料の量が中部より多く、濃い味が特徴。(漬け始めは濃厚ですが、日にちが経つと発酵も早く進みます。)

自宅で大量に白菜を塩漬けするところから始めると、保存する場所が限られますし、大量に作ってしまうと他人に分ける、商売でもしない限り、消費にも困ります。

今回は家庭でも楽に作れる「막김치[MakKimchi]」の作り方をご紹介いたします。

「막[Mak]」とは、韓国語で「今すぐ、むやみに、選ばずに」を表します。

ここでは、「すぐ、手軽に作れる」という意味で解釈してください。

막김치[MakKimchi]」の作り方

<材料>

スクロールできます
白菜1/2個大根1/3本大ネギ2本
タマネギ1/3個塩100g水100ml

<糊> 糊を加えることで合わせやすくなり、発酵を促します。

スクロールできます
水60ml白玉粉20g

<ヤンニョム(合わせ調味料)>

スクロールできます
粉トウガラシ100g~120gおろしにんにく90g
おろししょうが 大さじ1(15g)白だし50ml
砂糖 大さじ2はちみつ 大さじ1
アミの塩辛90g乾燥昆布1枚

<作り方>

① 白菜1/2個の芯をカットして、2等分にして2~3㎝間隔に切ります。
② 大根、タマネギの皮を剥いて細切りに、大ネギも斜めに細切りにします。
③ カットした白菜と大根に塩100gと水100mlを入れてよく混ぜます。

2時間ほど塩漬けしますが、途中、数十分ごとにかき混ぜます。

④ 2時間ほど塩漬けした白菜と大根は、お米を研ぐように水を入れ替えて3回ほどすすぎます。

塩漬けした白菜を味見してみて、塩気が少なければもう少し塩を加えてもいいでしょう。

多少、しょっぱく感じる程度にします。

⑤ 鍋に水60ml注ぎ加熱して、白玉粉20gを入れて、よくかき混ぜて糊状にします。
⑥ 糊状にしたものを冷まします。冷めてから粉トウガラシ100gを入れて混ぜます。

この時点で冷ました糊に粉トウガラシを入れることで鮮明な紅色が良くなり、見た目がよくなります。

⑦ ⑥の(冷ました糊と粉唐辛子を混ぜたもの)に、おろしにんにく90g、おろししょうが大さじ1、白だし50ml、砂糖大さじ2、はちみつ大さじ1、アミの塩辛90g、刻んだネギとタマネギを入れて、すべての具材が同じ色になるまでよく混ぜます。

⑧ ヤンニョム(合わせ調味料)を塩漬けした白菜と大根に少しずつ和えていきます。

最初から、ヤンニョム(合わせ調味料)を塩漬けした白菜の中にすべて入れてしまわずに、少しずつ和えていくことで味を調整しやすくなります。

この時点で味見しても構いませんが、一日、二日と時間の経過と共に熟成され発酵が進み、栄養価も増します。お好みに合わせて召し上がってください。

⑨ 具材が収まる容器を用意して、容器に具材を詰め込みます。その上から乾燥した昆布をのせて蓋を被せます。

冬場であればキッチンの下など暗い所において発酵させます。

酸味が強いものを好む方はそのまま食べても構いませんが、酸っぱく感じた時は、炒めたり、豆腐やシーチキン、豚肉などと一緒に煮込んだりすると、また異なる味を楽しめます。

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